東日本大震災の被災地視察 6日目 遠野、盛岡

21日(木)
朝、お世話になっているSさんとお話しする時間がありました。
遠野はグリーンツーリズム、農業体験などで民泊を受け入れる素地があるとのこと。
当日は、バイオディーゼルアドベンチャー関係、遠野まごころネットのボランティアなど
総勢10人ほど宿泊されていました。
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大阪の私の自宅の近所のたこ焼き屋さんまでいました。びっくり。
中には、仕事を辞めて駆け付けた人もいました。
頭が下がるばかりです。

午後は盛岡に移動し、
岩手大学の三宅諭先生にお会いして、
今後のまちづくりについてお話を聞きました。
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津波被害については、人口構造物はやられたが自然地形は残っていること(三陸鉄道の場合は土盛り部分が残っている)、過去の津波被害の際に集落を再配置したことによって無事だった地域があること(但し過去の津波被害をもとにした津波予想を大きく超えた地域もある:大槌町や陸前高田市など)、川に沿って津波が上った地域もある、などの話を伺いました。
復興については、早期に復興へのプロセスを首長が示すことが重要(田野畑村の場合は、集落単位での仮設住宅への入居を目指している)、地震後に逃げる時間かせぎができるよう様々な対策(津波の勢いを押さえる防波堤や築林など)をとること、などを伺いました。
とはいえ、行方不明者が未だおられる現状では、復興の話をするのは難しいと言われました。三宅さんご自身も教え子を津波で亡くされておられる中、奮闘されておられます。

最期に、大阪からできることはないかと話をしました。例えば、住宅や被害を受けた酒造会社の復活資金を集めるために、三陸で獲れる鮭を大阪で販売するという「サケサケ・プロジェクト」(酒造会社が復活したらお酒を送ってもらえる特典付き)。
東北とはなかなか縁が薄い関西から、いろんな方法で現地の人たちと交流してつながりをつくりながら、関西から、東北の復興を応援していきたいと思います。
_________

ここからは個人的(林)な感想となります。

現地では携帯電話の通信速度も速くなく、
とりあえずつながるけれどつながりにくい状況でした。
(インターネットも。なぜでしょう・・・)
情報は、被災地外のほうが圧倒的にある状態です。
この落差にもどかしさを感じることも多かったです。
支援をしようとする人たちの情報を
現地の人が得られていないということが何度かありました。

また、子供たちともそうですが、
被災者の方たちとお話しするのはとても気を使います。
「お風呂入っていますか?」と尋ねたところ
「車があるから、宮古に入りに行ってるよ」
と答えてくれた人は、続けて
「家は残ったけれど、家族が全員流された」
と語ってくれました。
下矢作で語ってもらったようにコロコロとボランティアの人が変わることは
被災者のストレスになるでしょう。
でも、支援を続けるために、ボランティアのみんなが仕事を辞めて駆け付けるわけにはいかない。
長くても1週間にならざるを得ないのが現実でしょう。
難しいジレンマだなぁと思います。

現地に入るのが難しいからこそ、
支援の入ろうと思っている人と現地との壁が大きくなります。
現地と、支援をつなぐ人(ボランティアコーディネーター)の重要性を感じた次第です。
人と人をつなぐNPO的な力が現地で求められています。
しかし、現地は人が足りません。
人手も足りないし、つなぐ人も足りない。
圧倒的に人手が足りない。
支援物資を個人的に積んできたけれど
要望と違うものだった、数が足りないなどの理由で
そのまま帰った人もいると聞きました。
人も、情報もなかなかつながっていません。
それをつなげるのは人だと思います。

現地には、できれば足を運んだほうがいいと思います。
現地を見なければわからないことがたくさんあるからです。
現地のことを思ってということはCMで繰り返し言われていますが
足を運ぶことが一番だと思います。
そして、言葉は悪いですが
混沌とした現地で必要なことを見極める力は現地で養われるのでしょう。
現地に入るのは現地のためでもあり、
自分のためでもあるのだと私は思います。

そして、痛感したのは
日常からNPO活動をする大切さです。
NPO活動をしていれば、いろいろな属性の人たちに会い、
その思いをつなげることをしています。
だから、現地が求めているコーディネーターの力を持つことができます。
また、被害を受けたならば、遠野のように支援を行う組織を立ち上げることができる。
そして、マスコミとは違うネットワークから情報を持つことができます。
NPO活動が地域にあることの底力がこういう時に生かされるのではないかと思います。

今回の視察は、まちづくりを応援する時のための下地づくりといえるでしょう。
現地を見て、そこで暮らす人々と会い、その土地を思うことが
支援の原動力になると思います。
現地を見てきた責任を胸に、支援の道を探っていきたいと思います。

(林美帆)

[全日程]
訪問地と趣旨を記しています

[日程] 各日ごとの記事とリンクしています
16日(土) 葛巻町 森と風のがっこう 訪問 
17日(日) 岩手県立大学山本克彦先生からヒアリング 岩手県ボランティアセンター訪問
18日(月) 遠野山・里・暮らしネットワーク 訪問 
        npo法人 ねおす 活動参加

19日(火) 大槌(町会議員の方) 
       遠野まごころネットの会議に参加

20日(水) 陸前高田 市会議員の方と合流   
        バイオディーぜルアドベンチャー 山田周生氏と相談    
      
21日(木) 遠野山・里・暮らしネットワーク 訪問 視察後の打ち合わせ 
        岩手大学・三宅諭氏(都市計画・村づくり)からヒアリング

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by aozorafoundation | 2011-04-27 10:10 | 東日本大震災
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