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セミの抜け殻しらべ

あおぞら財団ビルにて

桃山学院大学3年 平野早希子

先週の23日(土)に開催する予定だったのですが、あいにくの雨で延期になり、28日(木)に開催することになった“セミの抜け殻調べ”。今日も朝から雨が降っていましたが、出来る範囲で実施しました。
セミが生息できる場所は、種類によって異なっています。なので、セミの抜け殻を調べることにより、その地域の環境状態が把握できます。
今回は、あおぞら財団の向かいにある大野川緑陰道路で開催しました。雨の中、全員で54人が参加しました。(大人やスタッフを含む)
10時半になり、全員があおぞら財団ビルの3階に集まりました。最初に、自己紹介をして、インターン生の野田くんが“菜の花プロジェクト”について説明をしました。そのときに、廃油回収も行いました。

次にセミの抜け殻の見分け方を、クイズ形式にして説明をしました。
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クイズを出題すると子どもたちが興味を示し、積極的に参加してくれました。
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そして全体の説明が終わり、セミの抜け殻集めに出発――――!!!!
小雨が降っていましたが、子供たちはお構いなしに緑地通りに向かって、元気いっぱいに走り出していました。


そしてセミの抜け殻を発見した瞬間、「あったーーー!!!」と大きな声を出して、積極的に採り、木に登ったりしていました。
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何人かの女の子は「気持ち悪い~」といいながらも、目を輝かせて楽しそうに抜け殻を探していました。
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みんな笑顔いっぱいにして、セミの抜け殻のおもしろ写真を撮るなど、セミの抜け殻に夢中になっていました。
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しかし30分後、雨がひどくなってしまい途中で抜け殻集めは終了しました。
みんな夢中になって集めていたので、とても残念でした。

11時半ごろ、あおぞら財団の3階に戻り、みんなで昼食をとりました。
そのあと各グループでセミ新聞の作成をし、グループ発表をしてもらいました。一つ一つのグループに個性があふれていて、素晴らしい作品が出来上がりました。グループの中には、写真からセミが出てきているような立体的な作品や、雨だったので傘をメインに描いている作品もありました。また、今回上田のおっちゃん賞というものがあり、各グループが発見賞など様々な賞をもらい、とても喜んでいました。


今回セミの抜け殻を集めた合計は、クマゼミの抜け殻がオス119匹、メスが121匹で合計240匹集めることができました。
雨の影響で、いつもより抜け殻の数が少なかったですが、みんなとても楽しんでいて、嬉しかったです。
残念ながらアブラゼミは、発見することができませんでした。クマゼミは乾燥した場所を好み、自然の少ない都市でも生きていける強いセミです。これに対して、アブラゼミは地面の湿った所を好み、里山などに多く生息します。したがって、アブラゼミがいる地域の方が、自然が良好ということになります。少し残念な結果です。


また、みんなの協力のおかげで、廃油を約3リットル回収することができました。廃油を集めて精製することによって車やバス、船などが動く燃料(BDF)を作ることが出来ます。自然のサイクルを利用することで、未来の地球は守られていくものだと確認しました。

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私は、雨で“セミの抜け殻調べ”が延期になっていなければ、このイベントに参加していませんでした。前日に参加が決まり、会場準備からお手伝いさせていただきました。このときに、大野川緑陰道路に下調べに行ったのですが、虫にビクビク反応していました。実は虫が大の苦手で、セミの抜け殻なんて見たことも触ったこともありませんでした。本音をいえば、抜け殻探しには、いきたくないなと思っていました。
けれど、このイベントを通して子供たちと触れあう経験や、セミの抜け殻を探す経験など、人生で初めての経験をさせていただきました。
子供たちは部屋に入ったときから、元気いっぱいで、笑顔が絶えない子たちばかりでした。最初は驚きましたが、たくさん元気をもらいました。そして、セミの抜け殻を集めているときに、子供たちはまだ枯れていない枝に産卵痕がついているのを発見したり、脱皮の途中で死んでしまった抜け殻を発見していました。このとき、子どもの目線から見えるものは大人の視点とは違い、素晴らしいものだなと感じました。そして、目を輝かせてセミの抜け殻を発見する子どもたちが、とても可愛くて一緒にいて優しい気持ちになりました。
また、菜の花プロジェクトやセミの抜け殻調べで、都市化によって虫の生息できる地域が限られている問題や、生活に必要な燃料を自然から得る計画が実行されていることを知りました。このとき私は、私たちが地球を守るという考えを持つことが大切だと思いました。なぜ、このような公害問題に関心を持つ人が少ない社会になってしまったのか疑問に思いました。
 私は今回このイベントに参加できて、本当によかったです。将来の地球のために出来る限りのことを実行していきたいと思います。そして、“セミのぬけがら調べ”を通して、子供たちが将来大人になるまで、この体験を心に留めて、環境問題に関心を持ってくれることを願っています。
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 <スタッフや他のインターン生たちの感想>
●山本 康子さん(ガールスカウト26団リーダー)
あいにくのお天気でしたが、子どもたちは雨にも負けず、蚊の攻撃にも負けず、
たくさんのぬけがらを採取して、たくましさを感じました。
もっと、森のような緑陰道路で、いろいろな動植物が出現するようなところになり、
子どもたちが、遊べるようになればいいなぁ~と 空想していました。
大人が子供の頃の気持ちを思い出すような西淀川になってほしいですね。
●野田 健太くん(大阪経済大学3年)
28日(木)の“セミの抜け殻調べ”というイベントがあり、学童保育の子どもたちとあおぞら財団の向かいにある大野川緑陰道路で、セミの抜け殻を探しに行きました。大学生になってみると、小学生の子どもたちと触れ合える経験なんて、インターンシップのこういう場を借りないと、もう子供たちと触れ合える機会なんてもうないんじゃないかなと思って、あおぞら財団をインターンシップで選択させていただいた理由のひとつです。
そしてもうひとつの理由は、僕は学童保育のアルバイトをさせてもらっていて、とても元気なこの子どもたちの将来の地域環境は、どうなってしまうのか、幸せで、元気に暮らせるような街中になるような現状に今あるのかどうかということを確かめたくて、あおぞら財団で地球環境問題・公害問題を詳しく勉強したいと思いました。
僕の働かせてもらっている小学校の学童の子どもたちも、今日セミの抜け殻のイベントできてくれた子どもたちも、大人になったら失ってしまうような目の輝き、そして元気さを持っています。そして、子どもたちと遊んで、体験学習をすると、「癒し」のようなものがあり、自分の疲れも取れ、元気になってくる。子どもたちは、そんな力を持っているので、僕は、子どもたちが大好きです。
●稲野 宏樹くん(大阪経済大学3年)
セミは環境によって種類が変わり、都会になるほどクマゼミが多くなるそうです。
私のまちでは、子供の頃はクマゼミとアブラゼミが鳴いていましたが、現在では、アブラゼミの鳴き声を聞くことがなくなりました。
 このイベントでは200以上ものぬけがらを集めましたが、残念ながらすべてクマゼミでした。
 いつの日か、自然があふれる所にしかいないセミが鳴いているところがみたいと思いました。
●畠山 貴子さん(桃山学院大学3年)
小さい頃、セミを取ったことはあったけれど、抜け殻を取るのは初めての経験で、どうなんだろうと思っていました。でも意外と楽しかったです。
こどもたちも楽しそうで、良かったです。だけど雨が降っていなければ、もっと楽しむことができ、写真もとれたのではないかなと思うと残念です。
でも本当に今日は貴重な体験が出来て、本当に良かったです。
by aozorafoundation | 2008-09-01 10:44
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